「ナフサショックでエアコン工事ができなくなるかもしれない」その理由を現役業者が解説

2026年6月、東京都内ホームセンターでスリムダクトが欠品している棚の様子 お役立ち情報

エアコンを買ったのに、取り付けてもらえない。
そんな事態が、2026年の夏に現実として起きようとしています。

原因は「ナフサショック」と呼ばれる素材不足です。
エアコン本体の不足ではなく、工事に必要な「部材」が手に入りにくくなっているのです。

「でも、うちの近所の量販店には在庫があるみたいだけど…」
そう感じる方もいるかもしれません。

実は、問題はエアコン本体ではなく、工事現場で使う配管部材にあります。
部材が届かなければ、本体があっても工事は完了できません。

この記事では、現役のエアコン工事業者として、今何が起きているのか、どう対応するべきかを正確にお伝えします。

ナフサショックとは何か

ナフサとは、石油を精製する過程で取り出される原料のことです。
プラスチックや樹脂製品の材料として、私たちの生活を支えています。

2026年に入り、中東情勢の緊迫化により原油・ナフサの調達が不安定になりました。
その影響が、住宅設備業界にも広がっています。

エアコン工事で使う部材への影響

エアコンの取り付け工事には、本体以外にも多くの部材が必要です。

  • 被覆銅管(冷媒を通す配管)
  • ドレンホース(排水管)
  • 配管化粧カバー
  • 断熱材・パテ

これらの部材には、ナフサ由来の樹脂素材が使われています。
原料が不安定になることで、製造・調達に支障が出始めています。

大手部材メーカーが公式に「供給困難」を発表

2026年5月1日、エアコン工事部材の大手メーカーである因幡電機産業(因幡電工)が公式発表を行いました。

内容をまとめると以下のとおりです。

  • 中東情勢の緊迫化により、原油・ナフサの調達環境が不安定
  • PE・PPなど樹脂原材料を使う部材の生産・確保が困難
  • 2026年6月1日出荷分から全製品の定価を20%以上値上げ
  • 今後の情勢次第では、出荷数量制限・納期遅延が発生する可能性あり

(参考:因幡電機産業「製品供給体制及び価格改定のお願い」2026年5月1日)

「供給が難しくなっている」と業界最大手が公式に認めた点は、見逃せません。

2026年夏のエアコン工事で起きていること

工事部材の価格が急騰している

被覆銅管については、2026年2月・4月・6月と3回にわたり値上げが実施されました。
6月出荷分では現行定価比20%以上の値上げが確定しています。

工事1件あたりの部材コストは、半年前と比べて明らかに上昇しています。
今後、工事費への転嫁が進む見通しです。

繁忙期と部材不足が重なっている

例年、7〜8月はエアコン工事が最も集中する時期です。
修理・交換の予約は、繁忙期に入ると数週間待ちになることも珍しくありません。

2026年は、これに3つの要因が重なっています。

  • ナフサショックによる部材調達の不安定化
  • 2027年問題(省エネ基準強化・冷媒規制)を見越した駆け込み需要
  • 銅価格の高騰による被覆銅管の入手困難

業界専門メディア「物流今日の話題」(2026年5月)によれば、「冷房インフラの制約点は、本体の供給ではなく、据え付けを完了させる施工副資材に移り始めた」と報じられています。

職人御用達のホームセンターからエアコン部材が消えた

2026年6月、神奈川県内の複数のホームセンターを実際に回って確認しました。
職人がよく利用するプロ向けコーナーで、配管化粧カバー・ブロック・パテの3つが欠品または残りわずかの状態でした。

これはインターネット上の情報ではなく、現場で自分の目で確認した1次情報です。
メーカー在庫も逼迫しており、ネットで注文しても納期が読めない状況が続いています。

「工事できない」は本当か:正確な現状

結論をはっきりお伝えします。

現時点で「エアコン工事が全面的にできなくなる」という状況ではありません。

大手メーカーによる受注停止の公式発表も、確認されていません。

ただし、以下の点は現実として起きています。

項目現状
工事部材の価格20%以上値上げ確定(6月出荷分〜)
部材の供給安定性「今後遅延・数量制限の可能性あり」と公式発表
工事予約の混雑繁忙期前から駆け込み需要で込み始めている
工事費用部材コスト上昇分の転嫁が進む見込み
廃業業者採算悪化による廃業の現場証言あり(統計的裏付けは未確認)

「絶対に工事できない」ではなく、「工事のハードルが上がっている」が正確な表現です。
部材が揃わない場合は工事日程の変更をお願いするケースも出てきています。

今やるべきこと:早めの相談が最大のリスク回避

「まだ動くから、夏になったら替えよう」と考えている方に、現場からお伝えします。

夏本番(7月以降)に動き始めると、以下のリスクがあります。

  • 予約が取れるまでに2〜4週間かかる
  • 部材の調達に時間がかかり工事が遅れる
  • 値上げ後の部材コストが工事費に反映される

今から動けば、この3つはすべて回避できます。

省エネホーム研究所では、東京都・神奈川県のエアコン交換工事を承っています。
現在の部材在庫状況や工事スケジュールを含め、まずは無料でご相談ください。

「今すぐ替えるべきか、もう少し待てるか」もお気軽にご相談いただけます。

まとめ

「今年の夏、エアコン工事ができなくなるかもしれない」という話は、正確には「できなくなる」ではなく「やりにくくなっている」です。

工事部材の価格は20%以上値上がりし、供給の不安定化が業界最大手メーカーにより公式に認められました。繁忙期の予約混雑と重なることで、希望通りの日程で工事できないケースが増える見込みです。

すでに「替えどきかな」と感じているなら、今が動くタイミングです。
夏が来てからでは、選べる選択肢が減ります。

まずは省エネホーム研究所の無料相談をご利用ください。
エアコンの状態確認から工事の段取りまで、現役の電気工事士がご対応します。

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